薄膜蒸発機
強制撹拌式(LUWA(ルーワ式))薄膜蒸発・蒸留装置は、化学工業(酢酸回収、アミン類、エステル類、油脂類、ラテックス類、モノマー類)、医薬品工業(ビタミン類、発酵溶液、有機抽出物、植物性抽出物)、食品工業(タンパク類、糖類、各種ジュース、ミルク)、廃液処理(切削油廃液、その他廃液から溶剤回収まで)に用いられる蒸発・蒸留装置です。
加熱ゾーン上部入口より供給される処理液は液分散リングによって円周方向に均一に分散され、加熱面上に供給されます。更に処理液はローター翼によって強制撹拌されることにより高乱流状態となって加熱面上を薄膜となって拡散下降します。
処理物質は加熱面上を螺旋状に高乱流状態となって降下し、加熱面への表面更新を繰り返しながら、操作条件における揮発成分がベーパライズします。
生成蒸気は液とは逆に上方に流れ、セパレータ部で同伴される液滴や泡はローター翼による遠心力でシェル内壁面へ分離され、蒸発域に戻されます。生成蒸気は凝縮器、塔、その他のプロセス段階へと導かれます。
不揮発分、または、濃縮物は数秒で底部に達し、蒸発機から排出されます。
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特徴
- 高粘度物質・加熱面上に堆積しやすい物質の処理に最適。
- 滞留時間が短く、熱分解を起こし易い熱敏感性物質の処理に適しており、品質向上に寄与。
- 分解や重合を最小に抑え、残渣分を除去した最適な目的物を高効率で回収可能。
- メンテナンスが容易。
- 高真空での操作が可能で、高沸点液の処理が可能。
主要機器は、Buss-SMS-Canzler社が提供。
当社はパイロットテスト機を所有しており、処理の実証試験が可能。
テスト機仕様
操作圧力 | 大気圧~1 Torr |
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加熱源 | スチーム:10kg/cm2G 熱媒油:max 280℃ |
処理量 | 15~100 kg/Hr |
材質 | SUS 316L 相当(接液部) |
サンプル量 | min 100kg |